RAWイメージング。

実は全部JPEG撮って出し。

RAWデータ。


RAWと聞いて、デジタルカメラファンなら「ああRAWか、」とわかるかもしれない。
今日、仕事中に「RAW」に出会った。
フライトレコーダーのデータ取りである。今回のデータは航路とか、対気速度ではない。
フライトレコーダー(FDR)は、航路や、大気速度など、飛行の軌跡はもちろん、エンジン防氷システムの作動、無線機の作動など、機体に起こった変化をたくさん記録している。
データは各所に設けられたセンサー(トランスデューサーなど)から送られ、FDRに収められる。
そのデータをモニターするのが今回の点検。
FDRに専用の小型タッチパネル端末(WindowsXP!)を接続、FDRに入ってくるデータをのぞき見る。
マニュアルには、「Octal RAW data」と出てくる。8進数の生データは5桁位の数字の羅列で意味が分からない。システムの作動により上昇したり下降したりする。この値が規格に入っていればOKというものだ。

データにはエンジン出力に対するスロットルレバー位置とかも含まれるためエンジン試運転中でも行われる。これがまたひどい。
データ取りの最大出力はトルク100%(今回の機体はターボプロップ)。
飛行中は空気に緩衝されていいが、地上では大暴れする。文字はまともに書けない。
ここで悲劇を増大させるのが小型タッチパネル端末。タッチパネルって。
取りたいデータを呼ぶには数字を入力しなければならないのだが、暴れるタッチパネルの小さい数字を選択するのは至難の技。例えるなら振っているマラカス(小振り)の模様をタッチしているような感じ。
アホか!
試運転データ取りは終わっても、項目はたっくさんある。誰の手も借りず一人でやる分には最高の仕事なのだが。


世の中にはいいRAWわるいRAWがあるのだなぁ。
という訳で、表紙の写真はガラス越しの作業着。