RAWイメージング。

実は全部JPEG撮って出し。

工具を握れば。


走行距離約46900km。
地球の円周距離約40000km。
そうか、いつの間にか地球を一周する距離を走ってきたのだなぁ。
にもかかわらずイグナイタープラグを変えた記憶が1回しかないのはどういうことだ。
この前買ってきたプラグがあるので替えるとしよう。
バリオス2は250ccの4気筒。
点火プラグも4本付いている。
カワサキ車の特徴に「サイドカムチェーン」というのがある。4気筒の従来のカムチェーンはど真ん中、#2と#3の間にあるものだったが、これをはじっこの持ってきた方式。GPz900Rに見られるようにエンジンヘッド辺りの形状が左右で違っている。バリオスのエンジンもこれにならってコンパクトにできているのでプラグへのアクセスも容易かと思いきや、そうでもない。非常にいやらしくできている。
以前替えた時の記憶がほとんどないので、手探りで作業する。
ご自慢のSP忠男版KTCツールセットにはプラグ用のソケットもユニバーサルジョイントも入っている。楽勝だと思われた作業であったが、敵は予想以上の策略家だった。
手始めになんとなく大変な気配がする#3のプラグからやることにした。
外さないでもできるらしい燃料タンクを外し、ラジエターカバーも外す。
タンクを外す時、供給用の2本のラインがむき出しになってしまうので点火プラグの空箱をかぶせておいた。

やっとKTCプラグソケットとユニバーサルの出番かと思いきや、真上にラジエター関連のホースが張り巡らせてあってアクセスできない。エクステンションも入れようがない。なのに車載工具のプラグソケットを使えばこの通り。真中で折れる構造になっているので簡単に入ってしまう。何故か悔しい。
これにラチェットハンドルを付けようとしたがやっぱり駄目だった。
結局ボックスレンチで地道に回すことに。
集中力が切れる前に難所から攻めていこうと思い、次いで#2を選んだ。
今度こそはとKTCツールを入れようとしたが、左図の様に。
残念ながらこれでは回せなかった。プラグがねじ切れたら最後なのだ。
使うのはやっぱり車載のあの工具とボックスレンチ。





内側の2本は交換できたので難易度の低い外側にかかろう。#2に続き#1なのだが、KTCツールは入った。エクステンション付きラチェットも使えた。
だが送っていくうちにプラグがせりあがってきてラチェットハンドルがラジエターのフレームに干渉して外れなくなることが判明。
わざわざ締め直して結局車載工具の登場。
結論から言うと、ラチェットで楽できたのは最後の#4だけだった。

皆外れた。#3に何故かエンジンオイルが付いている。これは処置できそうにない。

通常5000km位で替えるらしいプラグの4倍以上酷使されたプラグ。

現場の様子。わざわざゴザ買ってきた。

未来の自分に向けてメモを残しておく。
 最難関は#2。
 車載工具は必須。
 14mmの板ラチェットも必須。
 プラグコードを抜くときは12mmと14mmのオープンエンドで首つかむといい感じ。


工具を通じての対話。軽い不具合は未然に防げるし、何より愛着がわく。
ちょっといじったバイクの調子がちょっと良くなっただけで何だろうこの達成感は。
そう、工具を握れば、の話である。

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