RAWイメージング。

実は全部JPEG撮って出し。

大室山登頂。

神之川から入って犬越路を越えて大室山に登ろう。

大室山(1587m)は神奈川と山梨の県境にそびえる北丹沢に属する山塊。西隣に加入道山(1418m)が並んでいるよ。
犬越路(1060m)は大室山(1587m)と檜洞丸(1601m)との間、ちょうど鞍の部分。
正確ではないが鳥瞰図を描いてみました(一回消えて2回も描くはめに)。
道志みちに毎週のように走りに行っているんだけど、描いてみると構造がよくわかるね。

【神之川(かんのがわ)とは】
今回アクセスする神之川は道志川の支流。キャンプ場、マス釣り場、砂利の採石場がある。大変美しい川。
大室山、蛭ヶ岳、檜洞丸からの水をかき集めて神之川となる。
丹沢の山の多くは石英閃緑岩(ゴマ塩岩)が主とのことで、川の淵が青いのはこいつのせいだと思っている。見た感じ硬そうな水。
鉱物で余談だが、大室山のとなりの加入道山の白石峠では水晶、大理石が見られる。白石峠という名前がいかにもといった感じ。となりに水晶沢もあるし。加入道山を真っ二つに切ったら、水晶がいっぱいとれそう。
そういえば以前走った「越路林道」も加入道山の西のふもと。確かに真砂(ゴマ塩岩が砕けた奴)ばっかりだった。
納得納得。
丹沢の地質が大変わかりやすいのでかってにリンクさせて頂きます(2回目)。ほんとうに何者なんでしょうか。。。
丹沢山地の地質
話戻して神之川には人はほぼ住んでいない模様。でも、利権の関係で釣りは注意。

犬越路武田信玄も越えた!?】
今回の一つの目的地、犬越路武田信玄公が甲斐(山梨)から小田原へ攻めに行くために抜けた峠という伝説がある。その際、愛犬に先導させたから犬越路だそうな。その辺はwikiにもちゃんと書いてある。ただ、このガレててきつい峠を本当に通ったかはあやしく思う。東の斜面の行軍がきつすぎるだろ…
犬越路 - Wikipedia
ちなみに犬越路を越えた先、箒沢地区の樹齢2000年(現在)箒杉の下で信玄公が休んだという伝承もある(これはさらにあやしい)。


今回は22Lのザック一つライトトレッキングでいきました。神之川ヒュッテまではセロー225で自走。
神之川ヒュッテに至る神之川林道が最終区間において法面の崩落により車両通行止めになっていました。
舗装面に土砂が崩れたようなんだけど、もう踏み固められた感じで、ただのちょっとしたダート。全然いけるじゃんとオフロードなのをいいことに突破しました。そしたら終点で警察の方が出てきて…お金のかからない駐車場を教えてくれました(この辺は神之川ヒュッテ私有地の駐車場があって、ヘタに止めるとお金を取られる模様)。ちなみに警官さんは訓練の消防隊員待ちだったそうです。


では、神之川ヒュッテから出発。

まずは砂利の林道から登ります。明るい林。間伐が行きとどいている。

大倉尾根とは雰囲気が違いますね。乾いた感じです。

久しぶりの木道。しばらく登山はおやすみだったからなぁ。

がれ沢を横目に鉄製の橋を渡る。橋は写ってないよ。
こういう大岩は大雨で上流から転がってくるのかな?
転がる瞬間を一度見てみたいものだ。

変わり映えしない杉林の道をひたすら登ります。道はやや細め。
他に来る人はおらず、セミが鳴く練習をしているだけ。
これが暑苦しい。

休憩なしの1時間ちょいで犬越路に到着。ベンチが2個と、開放された避難小屋があった。
避難小屋はなかなか綺麗。

下に犬越路からの大コウゲの稜線の展望を載せる。

用木沢方面からきたおっちゃんと談笑して、大室山に向かいます。
湿った空気が尾根で雲になるようで、草木が濡れている。つめてー!

丹沢の尾根歩きはなかなか良い。
鹿鳴き、露濡れる葉。
派手さがなく、おしとやかな山だとおもう。
しかし草露で靴下までびしょびしょに。

なんでもないところでブロッケン現象

中川方面。丹沢湖に架かる橋と、三保ダムが見える。

一度稜線に出てしまえば登りは辛くないです。
犬越路-大室山の中間はゆるい稜線歩き。最後大室山への取りつきで一山くる感じ。虫がすごい。目に入ってくる。
1時間30分ほどで大室山に到着。
関節に痛いところもなく、幸せ。


大室山山頂は雑木林で展望なし。
あの凛とした大室山の山頂はこんななっていたのか。道志村がみえるかなと勝手に期待していたので、ちょっと残念。
コンビニの鶏飯にぎりを食べていると無数の虫が寄ってくる。無視できない数で、逃げ回りながら食べた。
では下りにかかろう!
大室山から東に抜ける「日陰沢新道コース」で下ります。このコースは昭文社の「山と高原 丹沢」では点線の不明瞭コースになってますが、
踏み跡もくっきり残っているし、難しくはないと思います。
大室山山頂にも「神之川ヒュッテ」の看板があるのでわかるでしょう。
最初はシカよけの柵に平行して進みます。


正面に柚平山。

1290mの分岐点。右へ。


こんな杉林を延々降りる。林業の方がよく入るみたいで、良く整備された活き活きした山だ。
どの山にもある「帰りの樹林帯」は精神的にきつい。
膝が笑っちゃう。

700mまで下ると大谷沢の沢音が聞こえてきます。
乾いた針葉樹林帯からの変化に心躍る。
がらがらに崩れた名前のない沢を左手に下り続けると、釣り人が見えた。久しぶりの人だ。
無事に下ることができたようだ。
草露に濡れた靴下が蒸れて気持ち悪いので、ヒュッテ下の沢に靴のままどぼんしました。
チョーきもちいい。癖になりそう。

バイクで道志みちを山梨側に行くと左手にそびえる大室山。その姿は加入道山と並んで大物2兄弟のようないでたちに思っていたが、
思ったよりも地味だった。
今日(7/21)その山頂の様子を知ることができてよかった。