RAWイメージング。

実は全部JPEG撮って出し。

山陰ツーリング、2012。【3日目・5/1】

そばの階段を下りる音で目が覚めた朝5時。
ほかにも家族が二階に泊まっていたようで、「朝競りを見に行く」という話を耳にした。
せっかくだから見ておこうと思って日の出前の競り市へ向かった。

ここは仙崎の漁港。競り市は民宿の目の前で、帯ただだしいトンビが朝飯を求めて飛び回っていた。雲はまばらだ。

威勢の良い声が響き渡る。下だけウエットスーツを着た人が支配人らしい。

並んだ発泡スチロールにとれたばかりの魚・タコが並んでいた。タコが逃げるのが必死で面白かった。
声に気づいて振り返るとすでに人だかりができている。何か始まりの暗黙の合図でもあるのだろうか。振り回された。
いい顔の方が多い。少し山口県に触れた気がする。

店に戻ると朝食準備が始まっていた。社長の弟さんらしい。優しさがにじみ出ている方で、商売道具の手は完全に職人のものだった。

最初は皿並べとか手伝っていたが、手伝いが邪魔になるといけないので店先の掃き掃除に切り替えた。飯を待っているだけのほうがよっぽど辛かったのだ。

豪勢な朝ごはん。

釜で炊き立てのご飯。新鮮なイカそうめん。柔らかなアナゴ。アナゴの焼いたのは絶品。最高に美味しかったです。写真がひどくてお店に申し訳ない。隣に他客さんもいたしね…

最後に厚くお礼を言って店を出た。今までの旅の中でもこれほど他人にお世話になったことはない。
最高の思い出をいただいて、旅を進めることにした。

青海島。

秋吉台カルスト台地


まるでイースター島のよう。
外国をツーリングしているような気分で実によい。
観光協会の人が麦茶のサービスと秋芳洞の駐車場についていろいろ教えてくれた。
県営(?)の駐車場ならオートバイはただで止められると聞いた。

駐車場がわからなくて、ばばあ(!)に手招きされるままに駐車しようとしたらそこはもちろん私有地の有料駐車場で危うく大金を取られるところだった。
観光地に寄生するような振る舞いは見苦しいのでやめていただきたい。
100m位戻ったところに県営っぽいところがあって看板の脇に止めた。

秋芳洞
数キロにわたる長い洞窟で鍾乳石や、石灰質の皿が段々畑のように連なる百枚岩が有名。クライマックスに黄金柱など、よくできた観光スポット。




観光案内のおばちゃんが角島は行ったほうがいいよと言っていた。
山口県北西の島で、きれいに伸びる橋が見どころ。

天気が悪くて青が冴えないが、素敵なところだった。

さあ次は関門海峡だ。旅の最終チェックポイント。行きましょう。

途中休憩。普通のコーヒー牛乳でした。

落ちてこない?大丈夫?ならいいんだ。


関門海峡。向こうに見えるのが九州だ。頭の中に日本地図を思い浮かべてはるばるやってきたなぁと思うと少し誇らしかった。


ふぐバーガーで許してください。
ここで雨が降ってきた。
寝床を探して東へ進路を取る。
ここであることに気付く。後輪がパンクしかけている…!!
大ピンチ!山口から岐阜まで帰らねばならんというのに!
徐々に抜けているようで自走はできなくもない。
宇部市をうろついて時間は午後8時を回っている。
修理はもうできない。
雨は激しくなる一方。
寝場所も見つからない…
ここで大きなミス、「よし高速で帰ろう」をやってしまった。
追いつめられた結果の大判断ミスだ。
土砂降りで真夜中の山陽自動車道に結構眠いのに入ってしまう。
休憩込みで9時間近くかかったと思うが、もう眠くて眠くてたまらなかった。
途中サービスエリアで寝たりもしたけど眠気は覚めず、カッパの浸水は止まらず、カッパ→ジャケット→Tシャツまですべてが濡れた。
カッパの縦びらきの胸ポケットにかかる風圧で浸水するらしい。嵐に耐えるカッパは高速の風圧には勝てなかった。
無事故で帰ってこれたのは良かったが、判断ミスといい、全身水浸しといい後味の悪い結果になってしまった。
旅をする資格は無いなと、とても落ち込んだのでした。

>>>>>>次はまぐれで撮れたちょっと良さげな写真とかと旅のまとめ。