RAWイメージング。

実は全部JPEG撮って出し。

PENTAX K2にまつわる大事故。


やらなければならないことがあるときこそ、どうでもいいことがうまくいく。
ずっと開けられなかったK2の巻き上げレバーの飾りキャップが回ったのである。
ゴム板をあてがい、15mmソケットレンチで回したら回ってしまった。

禁断の扉が開いたのだ。
これでファインダーがきれいにできる。

K2はユーザーが少ないのか分解にまつわる情報があまり出てこない。
ME superに比べたら配線量がとてつもないので、今回は半田作業ゼロを目標に分解・清掃を行うことにした。

今思えばプリズム取るだけならなんてことはなかった。
数本のスクリューと二本のバネさえどかせばすぐとれる。
欲が出て、フォーカシングスクリーンまで外した。

外すときは露出計の針に注意。簡単に曲がります。組みつけの調整時にシャッタースピードインジケータに巻き込まれ曲がったが、曲がり方がよかったようで修正できた。

このファインダー内のインジケータの組みつけが大変難しかった。
ここだけで4時間も同じ作業を繰り返す羽目になった。くたくただ。

妥協も大事と作業完了に向けカバー付けに入る。が、軍艦カバーのうちファインダー横の二本のスクリューが入らない。
再度カバーを開けて、ファインダーを固定しているスクリューを回した時だった。

「パッキ!」

という小さな音がした。最初はなんとも思わなかったが、後々大変なことをしたことに気付いた。
露出計を作動させるとすごい勢いで上から下に振れる。パッキ!が気になったので、露出計用のフォトダイオード基盤をはずしてみた。

一枚板のはずの基盤がぷらぷらする。

基盤割れた。なんていうか知らないけど基盤の内側の配線まで割れた。ブリッジ回路が寸断されてしまった。スクリュー回すときに邪魔なトランジスタを無視して作業した結果がこれだ。トランジスタに加えられた応力が基盤に集中したのだ。

露出計死亡。

K2は完全マニュアル機になってしまった。
このときばかりは「カメラやめようかな」とか「黒のK2いくらくらいだろ」とか、混乱したがあきらめてはいなかった。
電子部品どうし直結しても大丈夫なはずだ。道が寸断されたならバイパスさせればいい!
我ながらよいアイデア。いける。

細い配線なんて手持ちがなかったのでテレビの同軸線のシールド線の素線3本をよって、半田メッキした。

写真の通り半田はド下手。
でもいいんだ。配線一本でもついてれば電気回路は作動しちゃうんだ。
露出計も作動するようになった。
割れた基盤は拾ってきた巻尺を切って裏に両面テープで貼って補強。

K-7と比べても露出計はまぁ間違っちゃいない。
一件落着。作業は07:30〜17:00まで約10時間かかった。

目的を達したはずのスクリーンにはまたゴミが入っていた。