1/10、11の西丹沢冒険記。
せっかく書いた記事がミスで消えたのでやる気がなくなったんだけど、がんばってまた書いた。
褒めて。
ちょっと思考を変えて西丹沢に踏み込んでみた。
檜洞丸(1601m)へ行ってみよう。
1日目は登頂はせずに、ツツジ新道からユーシンロッジへ下る。ユーシンロッジでビバーク。
2日目に臼ヶ岳(1460m)、檜洞丸(1601m)を経て西丹沢自然教室へ戻る行程。
そこからは富士急のバスで終点、西丹沢自然教室まで行く。寒い。
行く手には大室山?(1587m)が見える。茶色に禿げた山がなんか強そう。
見てくれ、この雲ひとつない快晴を!!
ソニーセンサーの青だ!!
ここが取りつき(のちょっと上)。初めての道で前に誰もいないとちょっと不安。
枯れ葉の道をザクザク進む。緑が少ないとなんだかさみしい気持ちになってくる。
霜柱が溶けて、絶えず小石が転がり落ちてくる音がする。
権現山(1138m)かな?そのとき地図で見とけばよかった。
ゴーラ沢出合から、沢を渡ったところ。アユがぶら下がってるかと思ったらつららだった。
渡るときうっかり片足を沈めたが、浸水しなかった。さすがゴアテックス。
ここからは急坂になる。
1300mくらいからアイスバーンがちらほら出てきた。雪、凍結は今まで経験がない。
この写真は斜面の残雪です。
この前降った雪が踏まれて溶けて固まったのだろう、透明でよく滑った。
幸い全面じゃなかったのでなんとかしのげた。
階段をすべり台にするデス・トラップ!!冒険者は谷に真っ逆さま!!
登りより下りを案じた(慎重に行けば問題ないレベルなんだけど、ビビりなもんで)。
分岐を経て、同角ノ頭(1491m)へ向かう。
マイナールートなもんだから、踏み跡が薄くなって藪が深くなる
一層不安になる。何日か前に誰かが通った跡を手掛かりにコンパスワーク(練習中)で行く。
ランドマークにブナ林と書いてある。ブナ林で右手にそれていくのか。
…ブナが分からない。 どんな木だったか思い出せない。
今調べたら「丹沢のブナ特集」をやっている人がいるではないか!
丹沢のブナ特集
物好きだななぁ。
同角ノ頭は分かったので、なんとかなった。
頂上にはベンチが2個あるだけだった。
この看板をまっすぐ尾根をおりたくなるが(踏み跡がある)、それは間違いだと地図にも書いてある。
この看板左手に赤テープが控えめに巻いてあるのでそっちを信用しよう。
痩せて一人しか通れなくなったザンザ洞キレットを抜けて石小屋ノ頭、大石山を下りユーシンロッジへ向かおう。
富士山まで届くような山塊。一番感動した景色。御殿場の平野と比較するとすごい。人の住めなそうな感じ。
いやー、美しい。
地図の丸危のハシゴ。これくらいは大したことは無い。
パノラマ。中央が自分が進んでいる同角山稜。左奥が丹沢主稜。右奥に白とびした富士山がいる。
大石山(1219m)からの丹沢主稜。別の山から見ると、しっかりとした山らしい山ではないか!!
蛭ヶ岳まではいったことがある。結構あるいたもんな。
大石山の大石。よく見るとハーケンが打ち込んである。クレイジークライマーの存在に恐怖する。
大石山からだらだら下るとユーシンロッジについた。だらだらと簡単に言うが、標高にして500mは急に降りるので意外としんどい。
ユーシンロッジは閉鎖された建物で、避難小屋のみ開放している無人ロッジ。幽霊が出るんだって。
避難小屋をのぞいたら廃墟の雰囲気が漂っていた。オー怖。
私はこっそりテント泊にします。冬のテントがどんなものか試したかった。
ここからが本題。標高700mくらいのユーシンロッジにて初めての冬テント!!
テントはモンベルステラリッジ1型。
冬用のシュラフがないので、夏用の化繊のシュラフと、アルパインダウンハガー#800を重ねた。
超寒い。何が寒いかって、薄い銀マットから伝わってくる地面の冷気。どうしようもないのでカッパまで着たうえで着替え袋を下に敷いた。思い出しただけで震える。
シュラフに頭をうずめていると上半身だけあったまってきた(マムートのマランガンジャケットのおかげか)。が、下半身はどうしようもない。なんと、夏のパンツの下にモモヒキを履いただけだからだ!
1時間ぐらいまどろんで目が冴えてしまったので、ストーブで湯を沸かしたりして暖をとった。
眠れないので文庫本の孤高の人を読んだ。クライマックスの加藤と宮村が北鎌尾根をやるところだ。
宮村ってこんな嫌な奴だったかなあと思っていると、ちょっとねむくなってきた。
朝を迎えた。待ち望んだ朝だ。
ユーシンロッジには日が当らないが、昨日下ってきた大石山が日に照らされて輪郭がはっきり見えた。
水が心もとないので、沢の水を汲みます。
本当は臼ヶ岳、檜洞丸に登り返す計画だったけれど、
もう下山する覚悟が固まったので(夜が寒過ぎて怖気づいたのだ)、腹を壊そうがどうでもよかった。
ユーシンの沢は本当にきれい。
青っぽく見えるのは石灰の影響かな?
よどみもなく、非常にうまい。
その後腹も痛くならなかった。セーフ。
水も手に入ったので沢沿いに歩いて、玄倉バス停に向かって歩きます。
ちゃんとした道で、車も通れる広さの道です。舗装はされていない。
およそ10kmの距離です。
途中現れる玄倉ダム。このダム湖の青さと言ったら、花王のバブ級である。
あぁ〜怖い。未知の生物がすみついてそう。
メインイベントの青崩隧道です。
この入口から、写真奥のガードレールまでゆるく曲がるトンネルになっているのです。
なにがイベントかって、電燈がなく、長さとカーブでなかが真っ暗なんだって!
ヘッドライトが必須!
入口から30mくらいは何となく道が見えていたけど、曲がり始めあたりからなにも見えなくなる。
生温かい。一度後ろを振り向いて見たけれど、静寂が圧力の塊になって、ひどい圧迫感。光なくして人は生きられない!
抜けた。
向こうに見えるは大室山。橋は渡らない。
立派なつらら。
丹沢湖、玄倉バス停に着きました。バスが来るまで時間がある。
小腹がすいたので、インスタントカレーうどんを食べたのですが、これは山行向きでは無い。
コッヘルがギトギトになりました。
冬の山歩きに向けて、ひとついい経験ができました。
対策に軽アイゼンを買いました(マウンテンダックス、6本歯)。
仕事がひと段落したら、檜洞丸の頂上を拝みたいものです。